米国NIH(国立衛生研究所)において開催されたイソシアネート国際会議の報告
(文責 森上 輝)
- 内田先生の日本からのポスター発表について、ゴミ焼却ではなく、低温で機械処理などによってイソシアンートがでる、という点について、海外の専門家がとくに関心を持たれた。
- ソシアネートやウレタン(イソシアネートが重合したもの)ではイソシアネートは水と反応してアミンができ、アミンがガンを発生させるのではないか。
- アレルギーを起こす化学物質は少数しか知られてい ないが、イソシアネートは的に強くアレルギーを起こすことで有名。
- マウスなどの動物実験では皮膚に塗布することでぜんそくを発症したなど、イソシアネートに触ると(皮膚から接触曝露し)身体に変化が起こる。
- イソシアネートは一度アレルギーを発症することで次から次へと他の物質に反応しやすい身体をつくる、スイッチのようなものではないかと考えている。
- 環境をモニタリングすることで汚染物質と発生源を特定しこれを軽減することができる。
- イソシアネートはすごく不安定で例えば雨が降っても反応してしまう程で正確な測定が難しい。
- 日本には入ってきていないが、環境中のイ ソシアネートを正確に測定する技術は進んでおり特にスウェーデン・ドイツで目覚ましい
- 環境中のイソシアネート測定器を開発したシグマルという会社と話し合いを行った。VOC研究会としての購入を検討したい。
- 正確なイソシアネート測定ができてしまうと産業界に大きなダメージとなるため、日本ではまったく話題になっていないのだと推測される。
- 目黒の住宅で国内装置による測定を行ったところイソシアネートを検出。イソシアネートの脅威は身近に存在する。
- 産業労働現場では、イソシアネートによる健康障害の数は減少してきている。
- 海外ではイソシアネートにこれほど関心がもたれているのに、日本ではほとんど知られていないのが現状である。